真の教育とは


教育の主体



  教育の主役は、当然、子供達である。とういうより、教育を受ける当事者です。
 次に、両親、並びに、保護者です。その次が、家族。そして、地域コミニティ、教師、学校、国家と続きます。ちなみに、教職員の組合は、教職員を一般の労働者と同等に満たした時、その、労働条件の改善や処遇待遇を、向上させるという役割においてのみ、機能すべき機関です。教育の理念や指導方法というのは、教育者個人に帰属すべき事です。

 地域コミニティには、青年団や消防団も含まれます。というより、本来は、実際の、教育主体として重要な役割を担う組織と見なすべきものです。

 教育の主役は、むろん生徒です。しかし、現代社会ではこの当たり前な事が通用しない。カリキュラムや教科書、先生の選択といった重要な事柄に、生徒の意志など全く反映されない。次に、重要な主体は、両親、家族、特に、母親です。ところが、両親の意見も、ほとんど、教育の現場に反映されることはない。どうなってるの。親や保護者がどういう事を教育に望んでいるのか、何を教えて欲しいのか、どう躾して欲しいのか、教育の現場は、全く聞き耳を持っていない。
 余計な事は、言うなと、言わんばかりである。学校の教師は、教育のプロかもしれませんが、ある意味で、母親も育児、教育のプロです。母親の意見を聞かずに教育は成り立たない。少なくとも、母親の発言権は、保証されるべきです。
 次に地域コミニティです。なぜ、地域コミニティが、教育者より重要かというと、教育制度というものは、元々、地域コミニティの要請によって生まれたものだからです。
 一人前の大人にする。一社会人として育成するのは、地域社会の義務、責務です。その要請に基づいて学校は建設され、教師が、招聘されたのです。また、そのための費用を担っているのも両親と地域社会です。ところが、一端、学校が設立されてしまうと、学校が実権を握り、地域コミニティを排除してしまった。そこから、現実離れした教育がなされるようになったのです。

 親が望む教育は、まず、人間としての道徳だろう。次に、行儀作法、常識に礼儀。そして、生きていく上での知識や技術。つまり、仕事に役立つ事。まだ学歴が絶対でなかった時代では、職人に学問はいらないとまで言っていた親もいた。

 ところが、今の学校では、これらの事は、全く教えない。教えないどころか、敵視している。そのために、学校教育を受けた者の多くは、これらの考え方を根拠もなく、封建的として受け入れなくなっている。

 礼儀作法は、歴史や、伝統、文化、宗教に影響を受けて成立しています。そして、実生活において、生活空間である、その土地、その土地の持つ、しきたりや儀礼は、重要な役割を果たしています。場合によっては、その土地で生活することが困難になるほどの影響があります。

 それに、本来、教育への要請は、もっとも、両親に次いで、地域コミニティが強く持っているものです。
 我が国の教育で、このような地域コミニティの要請が作用しないのは、中央集権的な体制のあり方と、全体主義者達の思惑が、一致した結果にすぎません。そして、彼等は、反封建主義の名の下に地域性を排除していったのです。
 しかし、地方固有の風俗や習慣を、一概に、封建的だと決めつけるのは、偏見です。たしかに、封建時代の遺風として、封建的な要素を残している部分もあります。
 しかし、個人主義的、自由主義的、民主主義的な発想からすれば、地方分権的な体制こそが正統的な考え方です。封建主義的な遺風を、変えるかどうかは、その地域の大衆が決めることです。学校や教育者、役人が決めることではありません。

 基本的には、教育の枠組み、すなわち、カリキュラム、教科書、教師は、生徒と両親、保護者、そして、地域社会の代表者が対話を通じて、決めるべきものです。
 なぜならば、金を出して教育者を雇用しているのは、保護者であり、地域社会だからです。それを、忘れてはなりません。塾や家庭教師と保護者との関係は、この点がハッキリしています。塾や家庭教師と保護者との関係こそ、資本主義社会、自由主義社会では、正常な関係なのです。




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