教育ってなあに


地     理


旅に出たいな。
かわいい子には、旅をさせろってね。
むかしは、旅することが、修行。遍歴の旅と言ってね。
つまり、旅は教育だと思っていた。
そのためには、地理を勉強しなければ。
マルコポーロの例を引くまでもなく、地理って、楽しいものだった。

だって、地理って、冒険や探検でしょ。
アドベンチャー。
考えるだけで、ワクワクする。
行ったことのない国や見たことのない動物。
見聞を広めると言う事だもの。

あの山の向こうに住む人達は、どんな暮らしをしているのだろう。
あの海の向こうには、何があるのだろう。
どんな世界があるのだろう。
出逢いこそ、地理の本質。
皆、旅が好きなのに、地理が嫌いなのだろう。

地理は、ロマンである。
地理を学ぶことで、居ながらにして、旅をすることができる。
できるはずだ。
地図が読めたら素敵だよね。
地理は、イマジネーション。
想像力が大切なんだ。
想像力を働かすんだ。

それに、足下を見つめ直す事だって大切な事。

海洋国家である日本が生存していくためには、
地理はとっても大切なのだ。
食料やエネルギーの自給率を考えてみよう。
だのに、地理を地図の読み方程度にしか教えていない。
自分達の生活に結びつけて地理を考えてみよう。
自分達の大好物な食べ物は、どこから来ているのだろう。
お寿司を創るのに、どれくらいの国が関わっていると思う。
テレビを創るためには、どれくらいの国の協力がなければならない。
僕らは、一人ではないんだ。
一人では生きていけないんだ。
平和の意義は、
日本が世界とどう関わっているかを知る事で理解できる。
それこそ、地理を学ぶことの意義さ。

自分の生まれた故郷や国が、どんなところにあって、何が特産なの。
どんな歴史があって、どんな産業があるの。
どうしたら、自分たちは、生まれ故郷を離れずに、豊かな生活ができるの。
そういう事を知っておくことも意義がある。
それも、地理。

とにかく自分の立っている位置を知る事。
大地を、地球を見つめ直すこと。

あの山の向こうには何があるのだろう。
海の向こうには、どんな国があるのだろう。
行ってみたいな。
そう言う思い、好奇心が、地理を生んだ。
山を登り、航海をさせた。
宇宙旅行だって夢でなくなろうとしている。
そう、夢だったんだ。
地理を発展させた原動力は夢さ。
夢を教えられない地理は、地理ではない。

旅に出よう。
だったら、どこへ行こう。
知らない土地を歩いてみたい。
地図を見る時は、どうしたらいいの。
この道は、どこまで続くの。
後どれくらい行けば、目的地に着くの。
この道は、危なくないの。

地理は、楽しい。
それに役に立つ。

だのに、学校の地理ほど味気ない授業はない。
なぜだろう。
ただ、意味もなく、知識を詰め込むことが、地理ではない。

生きた地理を勉強したい。
そして、自分の国や故郷が、
世界や自分の人生にとってどこに位置していることを知りたい。
自分達がやっていること、
しようとしていることが、
世界や未来にどんな影響を与えているのか。
それを学ぶのが地理。
今、自分は、何処にいて、何処へ往こうといているのか。
この先に、何が待ち受けているのか。
地理とはそんな学問。
心の地図を持って、
旅に出たいな。




                content         


ページの著作権は全て制作者の小谷野敬一郎に属しますので、 一切の無断転載を禁じます。
The Copyright of these webpages including all the tables, figures and pictures belongs the author, Keiichirou Koyano.Don't reproduce any copyright withiout permission of the author.Thanks.

Copyright(C) 2005 10.28Keiichirou Koyano

教   育