先 生 へ
先生へ

教育の基本は、なおせるところをなおすである。


教育の根本は、できるところを正すである。
眼の不自由な人に目を開けろというのは教育ではない。単なる虐待である。
ただ目の不自由な人でもできる事はある。目の不自由な人でもできる事で目が不自由な事を補えるように指導する。それが教育である。

明らかにできない事を強要するような事は教育の本旨から外れている。

その点を現代の教育は勘違いしている。
明らかに理解できない事、やれない事を強要しているようにしか見えない事が多くある。

子供たちにとって何ができて、何ができないのかを見極める事が大事なのである。
どんなにし努力してもできない事を強要するのは、教育ではなく、虐待である。

しかも、子供たちそれぞれに得手不得手があり、できる事できない事にも差がある。

教育というのは、短所の補い、長所を伸ばす事に尽きる。
ひたすら、子供の弱点を突いて才能の芽を摘むことは教育ではない。

人の教育は、なおせるところをなおす事である。
その人その人の性格や能力、なおせることなら最大限努力すべきであるが、明らかに治せないとわかっているところは、また、なおす必要がなといわかっているところは、そこを逆に生かす事を考えるべきなのである。

何でもかんでも試験の成績だけで人を判断すべきではない。
その人がその人らしく生きられる道を探るのが教育である。

試験の得手なものもいれば、不得手な者もいる。人を一律一様に判断するのではなく。その人その人の得手不得手を良く見極める事が教育の始まりのはずである。



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