真の教育とは


教育の三要素



  主体的存在でありながら、間接的認識対しようだと言う事は、一端、自己を外部に投影しながら、再度取り込むという作業を、繰り返す必要があります。

 自己は、外界への働きかけによって知恵を身につけることができる。
 その働きかけには、三つの要素がある。一つは、学習である。もう一つは、研究である。そして、最後に指導である。
 この三つの要素を、繰り返す事で、教育は、その効果を上げることができる。

 また、教育には、二つの手法がある。座学と実践である。座学というのは、教室による集合教育です。そして、実践というのは、実技や経験による修行です。戦後、この修行も切り捨てられたものの一つである。

 教育を実効あるものにする為には、この三つの要素と二つの手法を上手く組み合わせてカリキュラムを組む事が肝心である。

 我々は、実を重んじた時、無意識に、最も効率的な教育手法を採用しています。つまり、正式な教育としてではなく、現行の教育制度の外にあって、自己実現をするために必要な事を学ぶための仕組みがそれです。たとえば、企業内教育やスポーツクラブなどです。学校でも課外活動としての部活は、実質的な教育システムです。

 そこでは、学習、研究(研鑽)、指導が、効率よく行われています。また、教育体制そのものが組織的に行われます。
 つまり、一般の教室で見られるような、教師と先生という図式ではなく。指導者、先輩、後輩といった基礎の上に、部長や主将、マネージャという組織が乗っかり、さらに、その上に監督、コーチという指導体制が重なり、教育カリキュラムや指導が組織的になされています。しかも、スポーツの種類やルールに従って、組織を効率的な物に絶え間なく更新している。このように、教育が、機能的に、重層的になされている。
 正式の教育に比べて柔軟で、機動的になされています。このような体制は、実際の社会においても見られます。

 指導による教育効果は、学習による効果を上回る場合が多くある。教えるという行為は、学習する場合の三倍近い労力を使うからです。つまり、自分が学習したものを整理、分析した上で、学習する者に分かるように再構築する必要があるからです。
 
 部活では、当然のように、指導による効果を重視している。上級生による下級生に対する指導体制が好例である。
 特に、チームワークや部員としての心構え、礼儀作法、モラルなどは、年齢の近い上級生が行う事によって、上級生、下級生、双方の意識が向上する。概して、上級生の方が、指導者よりも厳しい。

 勉強で重要なのは、段取りです。それは、生きるための術に通じます。現代の教育では、学習のみを問題にします。しかし、本当は、学問は、試験の結果のようなものだけで測られるはなく、そこに至る過程が重要なのです。ただ、単に、成績を上げるという意味においても、段取りは重要です。しかし、それ以上に、段取りを覚える、つまり、要領を覚える事によって、物事の考え方や組み立て方を身につけることの方が大切なのです。

 教え、教わり、学ぶが教育の基本です。



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