教育の理想を求めて
組織の常道
組織における初期設定の原則。
作業には、管理、後方処理、現業の三つがある。
各々の役割によって作業の性格、粒度が違うから人(責任者)を変える事によってこじり合わないようにする必要がある。
人が不足する場合は、形式的に配置しておく。
配置は、垂直方向に、管理部門の上級、中級、下級の三階層を作る。
上級階層の管理者によって全体を連結、制御させ、中級階層の管理者によって各部門を統制させ、下級部門の管理者によって実作業を指揮させる。
外部との窓口をは、極力一本化させる。
外部との窓口をどの階層のどこに置くかは、その時その時の経営戦略や目的、状況に応じて定める。
窓口部門は、速やかに結果を上級部門に報告し、上級部門は、情報を共有化する。
組織は、分業によって形成される。分業によって統制と調整と言う働きが生じる。
組織には、垂直方向の働きと水平方向の働きがある。垂直方向の働きは、組織を制御、統制する働きであり。水平方向の働きは、組織を調整する働きである。
この垂直方向の働きと水平方向の働きが、管理の働きを形成し、組織に階層を生む。故に、管理には、垂直方向の統制と言う働きと水平方向の調整と言う働きからなる。
垂直方向の働きと水平方向の働きは、指示・命令系統、情報系統によって成り立っている。
管理の働きは、直接的に影響を及ぼせる範囲によって限界が生じる。限界を生じさせる範囲は、指示・命令の働き、情報の働きの及ぶ範囲によって制約される。
組織の本質は、情報系である。組織においては、情報、即ち、情報の伝達範囲、情報の伝達速度、情報伝達の仕組み、情報伝達の手段、媒体などが決定的な役割をする。
組織は、情報系である。
経済的な組織における情報伝達の手段には、人、物、「お金」がある。
即ち、経済組織は、人と物とお金によって構成される情報系である。
従来の組織原則は、一人の職長の管理限界を七名とし、基本を五名とする。ただし、職種や仕事の内容によって管理限界は、差がある。
単純な労働を基礎とした組織は、七名以上のグループを単位として組織を組み立てる事が可能である。
管理限界を超えたら速やかに組織単位を分割し、各々の単位に責任者を一人置き、上位の者は、責任者を管理する事で全体を統御する。
ワンマンワンヘッド、ワンマンワンワークを原則とする。
この原則を違えると組織の統制が難しくなる。
情報の技術革新は、組織のフラット化を推進している。ただ、組織がフラット化されても組織の水平方向、垂直方向の働きが失われる事はない。
ただ、組織の機動力、適応力、反応速度は劇的に変化する。情報革新は、組織にとって革命的な出来事なのである。
近年の情報技術の革新は、管理限界の敷居を下げる事で組織のフラット化が進んでいるが、組織の本質や基礎構造、プラットホームに変わりはない。
組織を動かす原理とは何か。
組織における位置と働き。
組織では、位置が働きを生み、働きが位置を確定する。
位置が決まっても働きがなければ位置は確定しない。
働きは、関係によって運動を生む。
位置は認識の必要性から生じる。
組織は、理屈では動かない。
組織を動かすのは、人間関係が生み出す働きである。
働きは、指示・命令となる。
組織は、指示・命令によって動く。
組織には、上下関係があるから封建的だとする連中がいる。
しかし、組織は、基本的に情報系であり、情報系である限り情報の流れる方向がある。
組織は、情報の流れによって動く。情報が流れれば、情報が速く流れるところから順に動く。この流れが、組織に序列を作る。それは必ずしも処遇待遇に反映されるとは限らない。
ただ、指示・命令に序列をつけるだけである。
故に、組織においては位置が決定的な働きをする。組織が統制を保つ為には、指示・命令は一点より発する。指示・命令者に近い者から権限が形成される。
情報の流れが役割を作るから、指示・命令を発しなければ、組織の位置は確定しない。ただ、権限を持っていても発令しなければ、組織は形成されないのである。
組織を作るのは、情報の流れである。情報が流れない部分は、組織化されない。
組織の働きは、情報、即ち、指示・命令が流れる事で成立する。指示・命令が働きを定めるのである。
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