因果応報



 今の受験勉強は、大学へ入ることが目的で、入った後のことは考えない。だから、入ってしまうと卒業することが目的になる。なんて事はない、入った後は、でることばかり考える。これでは、学校に入る意味がない。

 原因があって結果がある。しかし、今の学校のシステムは、結果があって原因を考えさせる。つまりは、できちゃった結婚みたいなものである。これでは、子育てがうまくいくはずがない。

 先ず、生活がある。何よりも生活が優先した。その上で、学問がある。だから、学ぶ目的を明らかにしなければならなかった。目的がハッキリしなければ、働かされた。しかし、今は、勉強が先である。後から生活を考える。だから、勉強する目的が解らない。その上、生活ができなくなる。

 因果応報の流れが逆転した。原因より、先に、結果がくる。だから、因果と報いとが結びつかなくなっている。人を愛するより先に、行為がある。だから、行為と愛情とが結びつかない。情けない。結果、快楽だけが残る。

 学校では、悪い事ばかり教える。現実の世の中というのは、悪い事ばかりだ。きれい事を言うな。マスコミも同じ。だから、良いことを覚えない。悪い事ばかり覚える。その結果、悪い事をするようになる。それを大人は責める。大人は、責める前に反省をしろ。なぜ、素敵な恋愛を教えないのか。良い生き方を教えないのか。世の中が悪ければ、教えなくとも悪い事は覚える。しかし、良いことは、教えなければ覚えない。それが道理である。因果応報。世の中は、ますます悪くなる。

 愛し方を教えずに、性知識を教えれば、性欲が高じて暴発する。純な人間ほど、暴発しやすくなる。結果、純粋無垢な変態が生まれる。滑稽だが、現実の話。今は、水商売の人間より、素人の方が怖い。誰がその原因を作ったのか。大人は、原因を作っておきながら、結果だけを問題にする。結果、大人は、ずるいと思い始める。世の中を、信用しなくなる。これも、因果応報。

 何でもかんでもとにかく、やってしまえと言う事になる。でもやってしまってからでは遅い。最初に意志がある。決断がある。その意志や決断を誤魔化しているだけだ。結果がでてしまうと、やってしまった事の、弁解ばかりになってしまう。やってしまったんだから仕方ないと、開き直るしかなくなる。でもそこで開き直ったら、自分の意志を持ちようがなくなる。悪魔に魂を売り渡すしかない。そうなると、自分を取り戻すためには、悔い改めるしかない。

 先にやってしまうと、本当に相手が好きか嫌いか解らなくなってしまうという事さ。下手すると愛せなくなってしまう。それでも時間がたてば、相手が好きになることもあるけれど、でもいずれにせよ、好きでもないのに、やってしまったという思いは残る。これが後々、不味いことをした。道徳に反すると言う事になると、人生の汚点になってしまう。そうなると一生十字架を背負って生きていくか、悪魔に魂を売り渡して堕落するかしかない。悪い奴に知られたら、脅かされ続けなければならない。少なくとも、嘘をつきつづけて嘘の人生を送るかだ。堕落した官僚の多くは、免疫ができない内に接待漬けにされて堕落していく。一度堕落すると周囲の人間も巻き込んでいく。世の中には、こうして悪い奴が増えていく。
 周囲の人間にそそのかされて、強姦をして、そそのかした連中に感謝した東大生がいる。それで、大学を退学され、一生棒に振ったら世話ないよ。救われない。
 悪くなるのは、簡単だけど、良くなるのは、大変なんだ。一度、悪くなると、なかなか良くなれない。一度道を踏み外すとなかなか元へは戻れないものだ。その辺のこと、ちゃんと教えているのかな。

 とにかく、大学に入ろうというけど。とにかく、大学へ行けと言うけど。でも、大学に入ってどうするの。学問をする目的でも、手に職を付けるわけでもなく。何をしようというの。後は、卒業するだけ。それでは何のために、あの厳しい受験戦争を生き延びたのか。ただ、ひたすらに虚しい。肝心なのは、大学へ入った後どうするのか。入った後に考えてもどうしようもない。それが解らなければ、大学なんぞに行くな。
 養老先生が、大学へ入ると、馬鹿になるよって言っていたのは、こういうことか。

 人は、想像できないことは行動できない。学校やマスコミは、悪いイメージを子供達に植え付けていながら、世の中が悪くなっても責任をとらない。責任をとらされるのは、馬鹿みたいに信じた子供達である。これって、どっちの方が質が悪い。

 良い事を覚えなさい。良い生き方を想像しなさい。良い人生を学びなさい。世の中、悪い事ばかりではない。素晴らしきかな人生。生きるに値しない人生なんてないのだから。人生いかに生きるべきか。それは、生き方の理想を追い求めることです。




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