教育の理想を求めて

着眼大局 着手小局


物事を始めるには、先ず、全体像を把握したうえで、できる事から着手しろという意味だが、今の人は、着手という事さえ分からなくなっている。

兎に角、我々は着手しろと言われた。着手しなければ、仕事は始まらないと…。
ところが、最近では、ただひたすらダラダラと時間を稼ぎ一向に着手しようとしない。だから、仕事が届こうってしまう。
要するに着手の仕方がわからないのだ。

今の教育で一番の間違いは、何でもかんでも考えてから決めろと教える事だ。
言っておくが、考えたら決められない。
決めるから考えられる。
やるかやらないかを決断しなければ、考えたところで無駄である。やると決めれば腹もくくれるし、冷静に考える事もできる。やると決めなければ何も考えられないし、考えたとしても否定的な事しか考えられない。
つまり、腹が据わらないのである。やると決めれば変更する事も止める事もできる。やると決めなければ、変更する事も、止める事も決断できない。
最初からやる気がないのなら話にならない。
決断は、第一感ででするものである。第一感を研ぎ澄ます。考えていたら、いざという時決断ができない。

決断とは、気合である。抜刀する気合で決断をする。
だから、考えるなと言われた。また、考えさせるなとも…。考えずに覚悟しろと躾けられたのである。

物を買う時、父に早く決めろと急かされた。これにすると決めたら、三度いいんだな確認され、後は、変えてもらえなかった。最初にこれがいいと決めた事がだいたい自分にとって正しい。
間違っていても、失敗しても悔やみはしない。最初に決めたからである。
次善。二番手の物はうまくいっても後悔する。最初に決めた事に未練が残るからである。
やると決めたら、やる事しか考えない。他人がどう思うかとか、失敗したらどうしようとか、逆に過剰に期待もしない。ただひたすら成功する事を祈って行動する事のみ。それが決断である。
決断とは、決して断じる事。断ち切る事である。

着手小局というのは、先ず身近な確実にできる事から手を付けろという事である。
最終ゴールを確認したら、まず確実に第一歩を踏み出せという事である。最初から高望みせずに、最初の一歩は確実にできる事から始める。大切なのは、最初の一歩を踏み出す事である。

どこから着手するかに決まりはない。
基本的にどこから着手するかは、5W1Hをチェックすればいい。

どこから着手するかは、着想の差である。個性の差でもある。



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