教育の理想を求めて

人は、快楽に弱い。



人は快楽に弱く、欲望に負ける。
誘惑に負けると快楽に溺れ、欲望を抑えきらなくなり、そして、自分を見うなっていく。

性が善であるか、悪であるかが問題なのではない。
問題なのは、快楽に負け、自分を保てなくなる事なのである。
だから、学ばなければならないのは、何によって自制心を養うかである。

人は、快楽に弱いものである。
快楽が、欲を誘発するからである。
欲望は、快楽によって人を誘惑する。
適度な快楽や欲望は、人を向上させるが、淫すれば人は堕落する。
しかも、快楽と欲望は、相乗効果を持っている。快楽と欲望は、抑制できなければ人は暴走してしまう。

何に快楽を見出すかは、人によって違う。
それは個性である。
快楽だ、欲だなどというとすぐに人はいやらしい事を想像するが、何も性欲だけがよくではない。
欲の本性は、生命力である。生きる活力である。
剥きだしの欲望というのは、生々しいのである。
だから、欲というのは、探求心とか、好奇心と結びつく。
そこに喜び、快楽があるからである。

禁欲だって突き詰めてみれば欲の一種だともいえる。

欲が悪いのは、欲に淫するからである。

私は、欲を否定しようとは思わない。
欲は生きるための活力だからである。食欲を失えば人間は生きる気力を失くす。
名誉欲がなければ向上心は望めない。
人間は欲があるから人間らしく生きられるのである。
欲がなくなったら、人として生きられなくなる。

問題は、欲を抑制できなくなる事である。
ならば禁欲すればいいかと言えば、人の好くは本性であるから人間本来の性格を喪う。

堕落は、このくらいなら、この程度位といった些細な事から始まる。

欲望に負けて人を殺したり、金品を奪ったり。犯罪を起こすのは欲望である。



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